オールオーバー工法の概要・特徴
オールオーバー工法とは、携帯型IH加熱装置を用いて電磁波による接着と剥離が簡単に行える工法です。携帯型IH加熱装置は研究に研究を重ね、より軽量で安全性の高い製品に進化を遂げました。それによって使う人を選ばない画期的な工法が生まれました。
オールオーバー工法は、「減築」の発想から生まれた接着技術。
「貼って」「はがして」「また貼れる」
無駄が少なく環境にやさしく、操作が簡単で作業者にもやさしい工法です。
解体性接着工法の原理
高周波電源に接続されたコイルに金属材料を対向させると、コイルによって発生する磁力線が金属材料を通過する際に金属に誘導電流(渦電流)が流れます。この誘導電流が材料の電気抵抗に流れジュール熱を発生し所要の温度まで加熱します。
施工原理プロセス
- 高周波電源より加熱コイルに電流を流すと、コイル周辺に磁力線(交番磁界)が発生します。
- 磁力線(交番磁界)が接着材料を透過して加熱材(金属板、アルミ箔)まで到達します。
- 加熱材の内部では、渦電流による発熱が生じます。
- オールオーバーテープの加熱材はホットメルトを溶解温度まで加熱します。
- 接着材料が冷えるまで圧締をすると接着終了です。
オールオーバー工法の精度性能
オールオーバー工法は、無振・無騒音で養生不要!しかも秒単位で接着・剥離作業がスムーズに進められる効率的な施工・加工法です!
1.標準接着時間
2.7mm 合板 | 接着 0.5秒 |
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6mm 合板 | 接着 1秒~2秒 |
9mm 合板 | 接着 3秒 |
12.5mm 合板 | 接着 4秒 |
2.接着出来るもの
接着剤の選定により、金属・セラミックス・木材・樹脂・ガラス・窯業製品・布・各種シート段ボール・食器等が接着出来ます。
- 剥がす場合
上記秒数にプラス1~2秒で剥がれます。また修正も出来ます。 - 修正する場合
上記秒数にプラス1~2秒で修正も出来ます。
注意事項
- 接着・剥がす前に試験体で照射時間のテストをして、照射時間を確認してください。
- 外気温により照射時間が1~3秒 ± します。
- 照射したら4秒前後押さえてください。
- 照射後30秒後に次の工程の作業が出来ます。
- 接着確認のため、試験体は手で剥がしてご確認ください。
オールオーバー工法のメリット
- 技術者不要
タイル張り、溶接技術などの専門技術が不要となり、誰にでも施工が可能になります。 - 失敗OK
再度加熱すると簡単に剥がせるので、何度でもやり直せます。 - 納期短縮
養生などの前工程、乾燥などの後工程が不要となり、短時間で施工できるため、納期が大幅に短縮されます。工場では生産ラインに接着が組み込めます。 - 軽量化
接着剤は軽量なアルムテープ式。コンクリートや金属を使わないのたま軽量化が図れます。それによって女性や高齢者など力の弱い方も作業ができるようになります。 - 安全
アイロン型ですが熱はありません。IHは下を向いているので人体にも安全です。 - 廃棄物を減らし、資源を再利用
大切な資源を壊さず、元の状態に戻せるのが本技術の最大の特徴です。 - 無騒音・無振動
- 養生不要
- 5分経過後、次工程の作業が出来る
オールオーバー工法の施工・加工の写真と実績をお知らせください
オールオーバー工法の今後の普及と改良・展開のために皆さまからの情報をお寄せください。具体的な施工写真は特に所望しております。
また、オールオーバー工法を利用した結果良かった点、改良してほしい点などのご意見をお待ちしております。
- 加工・施工した実績等の内容について
- 図面・写真・官公庁との折衝内容・評価等について
- オールオーバーの経験談・問題点・改良点等について
- その他
お寄せいただいた写真等は、目的に合わせ弊社のホームページに定期的に掲載いたします。